不思議な話は鳥にまつわるものもあります。これはお寺に住み込みで働いている男性の話。仕事は墓地の掃除や見回りが中心、大した金額にはなりません。でも一家で暮らす家が確保され、家賃もいらないとなればありがたいもの。
そんなお寺の境内にある、離れの家でのこと。建物自体は古くなっていますが、お風呂やトイレに台所はもちろん、居間と6畳の部屋もあり、夫婦と小学生の息子の3人が暮らすには十分な広さ。
ここならアパート暮らしの頃にはできなかった、ペットを飼うことも可能。そういうわけで、知り合いの所に生まれた子犬を引き取りました。
男性は墓地の見回りついでに、犬の散歩をしていました。墓地の真ん中付近にある戦没者の慰霊碑前で、唸るように急に吠え出しました。
そんな起こったある夜のこと。墓地の方から鳥が飛んでくる羽音がしました。普段はめったに物音がしない場所なので、驚いた夫婦は目を覚まします。何事かと思い窓を開けると、戦没者慰霊碑の上に1羽の鳥がとまっていました。
それはカラスなどではなく、これまでに見たことのないような鳥で、尾が長く極色彩の不思議な姿。奇妙な鳴き声を出していましたが、外にある犬小屋からもうめき声がします。犬が血を吐いて死んでいました。
家族は大変なショックでしたが、生き物がいた方がいいということで、ペットショップで亀を購入しました。亀が来たその日も、謎の鳥が現れます。そして嗤うような鳴き声が聞こえます。そして次の日、昨日まで元気だった亀が、水槽の中で息絶えていました。
何の鳥だったんでしょうね。
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