不思議な話は縁についても多く伝わっています。ここではそんな縁についての、夫婦にまつわる不思議な話を紹介します。
中国では「夫婦の縁」というものは天が決定し、変えることはできないとされています。
妊娠中に不思議な夢を見た祖母は、空から2枚の紙人形が黄河を眺めていると舞い降りてきたそう。
夢のなか、大河の北に青い服の紙人形が落ち、もう一つ南に紫色の服の紙人形が落ちました。その後で、叔母が生まれたそうです。
時が経ち、美しい娘となった叔母は、たくさんの縁談をもちかけられます。しかし、その度に病気になりました。
医者に掛かっても効き目はなく、縁談がなくなると何事もない風に治ります。
娘の将来を心配した祖母が祈祷師にたずねると、この災いを避けるには紙人形を作ってから、燃やすとよいと告げられました。
そうしましたが、仲人が縁談をもってくると、叔母はまたしても病気にかかってしまいます。
ある日、父と仲の良い人が訪れます。そこで結婚相手のことを話すと、真面目なよい男を知っている、黄河の北側に家があるので話してくるとのこと。
その後、2人を引き合わせます。叔母は病気にもならず、かえって元気な様子。約3カ月が過ぎ、2人は結婚することになりました。
結婚式当日、叔母は紫色の服を着て両家の親に挨拶に行きました。娘の晴れ姿を見た祖母は、突然20年前に見た夢を思い出したそうです。
そして言いました。縁がない人たちだから、結婚話の度に娘は死にそうな病気に罹ったんだねと。
祖母の夢の2枚の紙人形は、天が決めた縁の叔父であり叔母だったのです。
叔母の夫の実家は黄河の北にあり、叔母の家は南にあります。
何とも不思議な縁の話ですね。
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